<らくらく化学実験>

イッツア、スノーワールド!

「サブタイトル」

雪の結晶をつくる!

「実験概要」
ドライアイスを用いて空気中の水分を急冷し、雪の結晶を人工的に作り出してみることにします。


「キーワード」
水分子 結晶 電気陰性度 極性 昇華


「画 像」


「実験の手順」


「補 足」

1. 発泡スチロールがなければ、厚めのタオルで代用し、全体を輪ゴムで止めて使うこともできる。

2. 室温によって、生成した結晶がすぐに溶解してしまうことがあるので、デジカメでマクロ撮影しておくと良い。

「よく観察してみよう!」
 ペットボトルの内部を眼を凝らして見ていると、光の差し込み具合によって小さな水滴が激しく対流している様子がわかります。ドライアイスの急冷によって、ボトル内部の空気の密度にむらができるのでしょう。粘り強く観察を続けると、15分位で釣り糸の上に樹枝状の白い結晶が伸びてきます。ドライアイスの表面温度は、約-78-79℃と極低温なので、ペットボトルに吹き込んだ水蒸気が直接凝固して氷に変化していることになります。ペットボトルで人工的につくる氷の結晶であっても、自然界で見られる六角形を基本とする雪の結晶と同様であることが観察できます。実際の雪の結晶の形には、いろいろなバリエーションがあるようで、温度や湿度などの物理的な条件が関係しているのでしょう。・・・以下省略


「解 説」

1.水分子には極性がある

 水が凍るとなぜあのような微細な結晶を作るのかを考える前に、水分子の構造を理解しなければなりません。水分子は、水素2原子が酸素1原子を間にはさみ、その角度は直角よりやや広い104.5度で結合しています。また、水素と酸素の間では電子が共有されていますが、酸素の電子を引き寄せる性質(電気陰性度)が大きいため、分子全体として電子が偏って存在する部分(やや負電荷に偏るδ-)とそうでない部分(やや正電荷に偏るδ+)ができることになります。こういった電荷の偏りが極性であり、水は極性分子であるといいます。水分子のように極性があると、分子間でδ+とδ-が引き合う力が作用するので、・・・以下省略


2.水分子の極性が氷の独特の構造を作り出す

 水分子が極性を持つことが理解できたところで、水が凍る際にどのように固化が起こるかを考えてみることにします。水分子が分子間でδ+とδ-が引き合いながらも、液体であるうちは比較的自由に動くことができるわけです。しかし、凍る際には引き合ったままで固まってしまうので、一定の規則性を保った構造ができあがることになります。右図は説明のため平面的な模式図で表現したものですが、・・・以下省略

 

3.中谷ダイヤグラム

世界で初めて人工的に雪の結晶をつくることに成功した日本人の学者が中谷宇吉郎(1900-1962)です。中谷は、低温施設で雪の結晶を再現し、結晶の形と温度、湿度の関係を「中谷ダイヤグラム」としてまとめました。雪の結晶の形を見れば、その結晶が生成した上空の様子がわかるとし、随筆家としても知られた中谷は「雪は天から送られてきた手紙である」という名言を残し・・・以下省略


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編集:山田暢司