<らくらく化学実験>

トルネード知らねえど

「サブタイトル」

ペットボトルで竜巻観察器をつくる

「実験概要」

2本のペットボトルをつなぎ合わせて、水を入れ上手く回転させると、見事な渦が観察できます。

「キーワード」

表面張力 流体 回転

「実験画像」
  


「よく観察してみよう!」
 ペットボトルABの装置が完成しました。まず、ボトル全体を逆さまにしてみますが、あまり動きがありません。水がすーっと下に落ちては止まり「ボコッ」といっては、空気がボトルAに泡となって入り、また水がすーっとしたたり落ち、「ボコッ」とを繰り返します。「ボコッ」との間隔はだんだん長くなるのでこれでは水時計にもなりません。しかし、意図的に水を回転させて力づくで渦をつくりますと状況は一変し、ボトルAからキャップの穴に向かって見事な渦が立ち上がります。洗剤の泡が中央部分に集まって下方に向かいV字をつくり、外側の水の動きよりも速いことがわかります。また、ボトルの中身は水ですが、ニュース映像などでたまに見かける竜巻や海峡の渦潮の動きにそっくりです。

「解 説」

1. 水と空気が入れ替わる

2本のボトルを用いての実験ですが、水が下のペットボトルに移動するというよりも水と空気が入れ替わるという表現の方が正確です。キャップの穴が小さ過ぎると水の表面張力の影響が大きくて、界面の安定が保たれます。しかし、一定以上の穴になると水の重量の影響が大きくなり、界面を破壊することで水が流れ込んでいきます。ボトルは密閉されていますから、一定量の水が流れ落ちると、今度は逆に上のボトルの内圧が下がって水の流れ落ちを抑え込むようになります。こうして、界面の破壊と水の落ち込みとその抑制が周期的に起こるので「ボコッ、ボコッ」というような音を立てて、水は落ちていくのです。そこで、意図的に水を回転させますと、遠心力によってボトルの中央部分から外に水が引っ張られます。それまで穴全体をほぼ同じ力で押さえる役割をしていた水が、中央部分だけ相対的に強まり、その差を利用してすり抜けるように水が回転しながら落ち込むようになるのです。・・・(以下省略)
 

2. ペットボトル工作

この実験ではペットボトルを用いましたが、軽くて丈夫、落としても割れず、キャップを閉めれば気密性も保てるという、簡単実験においては極めて有用な材料です。そこで、この便利な材料であるペットボトルについて簡単に触れておきたいと思います。ペットボトルのペット(PET)は、ポリエチレンテレフタラート(polyethylene terephthalate)の略称で、テレフタル酸とエチレングリコールが脱水縮合して連なるポリエステルです。
 → 


トップページへ戻る→
編集:山田暢司