物質の性質_マグネシウム・酸化・燃焼・電子配置

マグレで燃えたかマグネシウム

「実験テーマ」
マグネシウムを水や二酸化炭素中で燃やす
「実験概要」
マグネシウムは、水や二酸化炭素の酸素と直接反応して燃焼する。
「学習項目」
 @化学反応式 A酸化 B塩基性酸化物 C反応速度

「画 像」
左:沸騰水なら燃焼する
中:反応後の水溶液は塩基性
右:二酸化炭素中でも燃焼する
「動 画」
マグネシウム
は水中では燃焼しないものの、沸騰水中なら少し燃焼が継続する。反応速度が高まることによるものと考えられる。反応後は、フェノールフタレインの滴下により塩基性を示すこともわかる。
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準備物」

100mLビーカー ピンセット(長め) マグネシウムリボン2本 針金2本 フェノールフタレイン指示薬 集気ビンとフタ 炭酸カルシウム CaCO3 1〔g〕 3〔mol/L〕塩酸20mL マッチ 

「操作手順」

  WEB非公開

「注意事項」

1.  実験Aでの沸騰水に注意

2.  実験Bの3では、反応が終了するまで、そのままを維持する。

解 説」

1.  水の中でも燃える

マグネシウムを空気中で燃焼させると、まばゆい光を放って激しく反応し、2Mg+O2 2MgO の反応が起こる。そこで、燃焼中のマグネシウムを水につけてみると、たちまち熱が奪われるので、反応は停止してしまう。しかし、沸騰水だと話は別で、かえって激しく反応し、マグネシウムリボンがあっという間に燃え尽きてしまう。この反応例からは、温度が反応速度に大きな影響を与えるということは理解しやすいのであるが、O2がほとんど存在していないであろう沸騰水中での反応はいかなるものだろうかという疑問が生じてくる。実は、マグネシウムは、次の反応式の通り、沸騰水のまさしく水分子を構成する酸素原子を奪い取っているのである。

       Mg + H2O MgO + H2

ただし、生成する酸化マグネシウム MgO の一部は、直ちに水と反応して水酸化マグネシウム Mg(OH)2 となり、一部はイオン化するので、生じた水酸化物イオン OH- によって水溶液は塩基性を示すのである。

MgO + H2O Mg(OH)2          Mg(OH)2 → Mg2+ + 2OH- 

2.  二酸化炭素中でも燃える?

実験Bで、次の反応式の通り、集気ビン内で発生する気体は二酸化炭素 CO2 であり、空気より重たいのでビンの底から溜まっていく。

CaCO3   +  2HCl  →  CaCl2  +  H2O  +  CO2

  炭酸カルシウム      塩化カルシウム

当然、酸素はほとんど追い出されているだろうから、マッチの火も、ビンの上部に近づけるだけで消えてしまうのである。ところが、点火したマグネシウムリボンは、消えるどころか、勢いよく燃焼するのである。二酸化炭素は、火を燃やした際に発生する気体で、物が燃えるときには酸素が必要であると、ずっとパターン化して学んできていると、この実験Bの結果はなかなか理解しがたいに違いない。反応性の高い金属であるマグネシウムは、直接二酸化炭素の酸素原子を奪い取って、酸化しているのである。

2Mg +  CO2   →  2MgO  +  C

   反応後は、確かに白色の酸化マグネシウム MgO に混じって、黒色の炭素 C が確認できるはずである。燃焼は、必ずしも空気中に存在する単体の酸素 O2  を必要としていないのである。

「演 習」

【実験A】

1.     マグネシウムの電子配置を描きなさい。特に価電子は◎として区別すること。

2.     マグネシウムが燃焼する際の反応式を完成させなさい。

(1)空気中で燃焼する場合

(   ) + O2 → (      )

(2)沸騰水中で燃焼する場合

Mg + HO → (     ) + (     )

(3)マグネシウムは、常温水中では反応せず、沸騰水中で燃焼する。これはどのように考えたらよいか?

3.     反応後に(    )色の固形物が残る。この固形物の水溶液にフェノールフタレインを滴下した際の反応から、わかることを述べなさい。

【実験B】

1.     希塩酸と炭酸カルシウムの反応を化学反応式で書きさない。

2.     操作の2は何を確認するためのものか?化学式で書きなさい。(     )

3.     集気ビン中には酸素がないが、マグネシウムの反応からわかることを反応式を使って説明しなさい。

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編集:山田暢司