らくらく化学実験

交通信号反応

「実験概要」
三色に色変わりする液体。インジゴカーミンがグルコースにより還元され、緑→赤→黄の3段階の色変化が起こる。

「学習項目」

@  酸化還元反応 Aグルコースの還元性

「画 像」
きれいに三色のかたちをとることがわかる!

 (酸化型)                 (中間型)               (還元型)


動画その1:緑→赤→黄 の変化が数秒間に起こる!

準備物」

500mL〕用ペットボトル 水酸化ナトリウム1.0g〕 インジゴカルミン0.1g〕 グルコース1.0g

「操作手順」
WEB非公開


「注意事項」

1.  キャップはしっかり閉めて、水酸化ナトリウムが漏れないようにする。

2.  色の変化が鈍くなったら、キャップを開けて空気を入れ換える。それでも、色の変化が回復しなければ、溶液を作り直す。

解 説」

1.  振り混ぜて静置で色変わりを繰り返す

試薬を調整すると溶液は黄色になるが、激しく振り混ぜると緑色となる。そのまま静置すれば、赤色になり、さらに黄色に戻るという色変化が楽しめる。しかも、何度か操作を繰り返すことが可能である。マジック的な要素もあり、大きなペットボトルを使うと、より演示効果は大きい。水溶液の温度を高めるのは、反応速度を大きくするためで、温度により大きな影響を受けることも理解しやすい。多くの実験書には、丸底フラスコとゴム栓を使った例が紹介されているが、手を滑らせてフラスを落下させたり、ゴム栓を押さえずに振ったために水酸化ナトリウムが飛び出してしまう危険性もある。ペットボトルは持ちやすい上、落としても割れないし、キャプがスクリュー式なので安全性も高いので、実験容器として推奨したい。

2.  酸化還元反応が連続的に起こる

ファイル:Indigo carmine.svgインジゴカルミンの還元型は、黄色を呈するが、ペ ットボトルを強く振る(@)ことで空気中の酸素と反応し、分子内の五員環に結合する2つの水酸基の水素が奪われた酸化型(緑色)を形成する。しかし、そのまま静置する(A)と、溶液中のグルコースの還元作用が働き、水酸基が一つ形成される中間型(赤色)となる。さらに、そのまま静置(B)すると、やはりグルコースにより、もうひとつの水酸基が回復して、もとの還元型(黄色)型に戻るのである。いったん空気中の酸素により酸化された色素が、グルコースの段階的な還元作用により、構造変化に伴う色の変化を起こすという反応である。水酸化ナトリウムを加えるのは、グルコースの還元性の基となるアルデヒド型が維持されやすく、グルコース→グルコン酸への反応がしやすくなるためと考えられている。反応機構は複雑であるが、反応を簡略化して示すと次のようになる。

インジゴカルミン(Indigo carmine)C16H8N2Na2O8S2:□で表す

〔@激しく振る〕
    
H2 +   O2   →    +  2OH-
 (還元型:黄) (空気中の酸素)  (酸化型:緑) 


〔A静置する〕
   
 + OH-  +  C6H12O6  → H  +  C6H12O7 
 (酸化型:緑)   (グルコース)  (中間型:赤)  グルコン酸

〔Bさらに静置〕
  
H + OH- +  C6H12O6  → H2  +  C6H12O7 
  (中間型:赤)   (グルコース)  (還元型:黄)  グルコン酸
編集:山田暢司