らくらく化学実験_ゲル 炎色反応

結構な固形燃料  

 
 点火らくらく、ススも出ず、しかも短時間で燃焼終了。便利な簡易燃料として使われている固形燃料を作ってみましょう。ものはついで、炎の色も細工してみました。
「手 順」 所要時間20分
  1. 酢酸カルシウム5gを約5mlの水に溶解させ、飽和させる。
  2. 完全に溶けたことを確認して、これをピペットで適量取り、30mlのエチルアルコール中に加える。
  3. 生成した固形物を薬さじでアルミカップ等に移し、炎色反応を示す結晶を適量振りかけ、砂浴や金網の上で点火する。

炎色反応を利用して:カラフルな炎が美しい


「注意と工夫」
  1. 酢酸カルシウムは、温度が高くなると溶解度が下がるので冷水を使って飽和させます。飽和していないときれいなゼリー状の固形物は得られにくくなるのでよく溶かして下さい。
  2. 炎色反応を示す結晶塩としては、リチウムかストロンチウムの赤色、銅かバリウムの緑色が効果的です。

「解 説」
ゲル生成時にアルコールが取り込まれる
 酢酸カルシウムを溶解させていた水はエチルアルコールと混じり合いますが、酢酸カルシウムの方はアルコールにほとんど溶解しません。そのため、酢酸カルシウムはすぐに析出してきますが、その際にコロイド粒子となって網目構造を作り、その中に燃料となるアルコールが取り込まれます。
 液全体が凝結(ゲル化)してゼリー状になった固形物は、携帯燃料として野外調理や宴会時の小ナベ料理等で目にすることがあります。ススはほとんど出ませんし、揮発性が大きいため火勢も強いので重宝です。実際の固形燃料には、酢酸カルシウムよりはるかにR基の長いステアリン酸等が使われているようです。ちなみに、封を解けばアルコールはすぐに揮発し、密封してあるものも長期保存は効かず液体が分離、あるいは粉末化してしまうので注意が必要です。

 関連実験ガラッと固まる水ガラス   関連実験色々アルカリ

「確認演習」
  1. コロイドの一般的性質とゲル化の例をいくつかあげなさい。
  2. 生成物に結晶塩を加えないものは燈色の炎で、ステアリン酸から作った固形燃料は青い炎が観察される。この炎の色の違いの理由について説明しなさい。
「参 考」
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編集:山田暢司