らくらく化学実験
   成分分析、いい気分!

「実験テーマ」

カラフルな炎を観察する

ある種の金属は、燃焼する際に特定の光を発する「炎色反応」を起こす。

「サブテーマ」成分分析いい気分

「実験概要」水溶液を加熱して発生する炎の色の特徴を観察する。いわゆる炎色反応であるが、高価な白金線ではなく、市販の綿棒とエタノールを使った簡便な方法である。

「学習項目」

@  炎色反応 A金属 B電子配置 C波長

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「画 像」
綿棒を粘土に立てる方法:どなたのアイディアだか引用先不明です→ご存じの方、教えて下さい。

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「準備物」 

「操作手順」
WEB非公開

「注意事項」

1.  試料の塩化物は、入手できなければ硝酸塩でもよい。

2.  試薬が混じりやすいので、乳鉢は距離を置いて離しておく。

3.  終了後は綿棒を水でぬらし、完全に消火を確認後に破棄する。

「解 説」

1.  電子の振る舞いによる光

アルカリ金属、アルカリ土類金属、銅などの金属塩を炎に入れると、その金属特有の色を発することがある。原子中の電子は、通常は基底の軌道に存在するが、外部から与えられたエネルギーにより、外側の軌道に移動するということが起こる。これが励起状態であり、元の基底状態に戻る際に余ったエネルギーを光として放出する。ところが、もともと電子は決まったいくつかの軌道にしか存在できないので、電子の持つエネルギーはとびとびの特定の値にしかならない。従って、放出される光エネルギーの波長も特定の色を放つものとなり、これが炎色反応と呼ばれるものである。例えば、アルカリ金属LiNaKにおける炎色反応は赤・黄・赤紫であるが、それぞれの励起された電子が基底状態に戻る際に発する光の波長が各色に相当するのである。放出されるエネルギーEは、振動数νに比例し、エネルギーの差が大きいと光の振動数が大きく(波長は短く)なる。

Ehν (h:プランク定数)

発する光の色は、赤→橙→黄→緑→青→紫の順に、エネルギーが大きくなるのである。ちなみに、人間に見える光(可視光線)の波長は、おおよそ400nmから770nmであり、その範囲より短いものを紫外線、逆に長いものを赤外線と呼んでいる。

2.  成分分析の一手法

炎色反応は、金属の定性分析や、花火にも利用されているが、気体状の原子が高温に加熱される必要がある。例えば、銅線を加熱するだけでは、原子が蒸発しないので、銅の炎色反応は観察されない。しかし、塩素との化合物(塩化銅)ならば、融点が低いので、イオン結晶が熱により解離し、原子化しやすくなるのである。炎色反応の実験の試料に、塩化物が多用されるのはこういった理由による。また、教科書の炎色反応の実験では、白金線を使うことが一般的であるが、それは白金が非常に安定でイオン化しにくく、融点(3825)も極めて高いため、他の金属イオンの観察の妨げにならなりからである。ただし、あまりに高価であるのが難点である。本実験では、綿棒を使用したが、厳密には、素材のパルプにはナトリウムやカルシウムが存在している。しかし、何と言っても綿棒は、200100円均一で入手可能である。白金線は、ほんの一瞬しか光を発せず、しかも、1本しかない白金線を洗浄しながら、時間をかけて使うより、一気に5本同時に数秒間も炎色を比較観察できるメリットは大きいだろう。


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編集:山田暢司