らくらく化学実験_炎色反応 プラスチック 

銅線をどうすんの?


 日頃から目にするプラスティック類、どれも同じように見えるが、分別の際には塩素が含まれているか否かが問題?銅線を使い、塩素の存在を簡単に見極める。


塩素が含まれていると炎は緑色に


動 画:緑色の炎色が観察できる。



「準 備」WEB非公開
「手 順」WEB非公開

「解 説」
バイルシュタイン反応
 プラスティック中に含まれる塩素の存在を簡素な方法で確認することができる。実験では、プラスティック中に含まれる塩素が、熱せられた銅(沸点2630℃)の表面で塩化銅(T)を作り、それが気化して銅イオンが炎色反応を示すというもの。バイルシュタイン反応と言われ、緑色の銅の炎色反応の有無で、塩素の存在を確認するというものである。ちなみに、単に銅線のままや塩素の無機塩(食塩など)を銅線に付けて焼いても、塩化銅の生成が起こらず、炎色反応は観察できない。プラスチックのような有機化合物が燃焼の際に、含まれる塩素がラジカルとなる必要がある。
 この方法は、バイルシュタイン試験(Beilstein test)として知られ、フリードリヒ・バイルシュタインが考案した簡単なハロゲンの検出法である。ただし、フッ素については、フッ化銅が不揮発性なため、この試験法では検出できない。

塩素の有無が問題
 ゴミ分別収集の目的は、物資のリサイクルによる処理コストの削減ということに重きが置かれてきた。しかし、例のダイオキシン報道以来、一般にもゴミはやたらに焼却にすべきではないという認識が広まった。猛毒の化学物質(ダイオキシン類)が生じているかも知れない、と言われれば自分の身に降りかかってくるとあって、どの自治体もその後、分別要領を細かく定めたようだ。もっとも、自治体によってはダイオキシンが生じにくい高温釜を持っており、燃料を使ってガンガン燃やしているところもあるようだが・・・。
 さて、リサイクルしやすいよう特定の認識マークもあるが、特に問題とされるのが塩素を含むプラスティック。比較的低温下で燃焼する際、ダイオキシンが生じやすいとされているが、プラスティックが塩素を含むものかどうか、外見からはわかりにくいということが難点。自治体やメーカーの対応もさることながら、我々消費者の一層の意識向上が待たれるところだ。

※ダイオキシン(広辞苑より)
 ポリクロロ−ジベンゾ−ダイオキシン(2個のベンゼン環が2個の酸素原子で結び付けられたものの塩素化合物)の略称。多くの種類があるがそのうち特に2,3,7,8-テトラクロロ−ジベンゾ−パラ−ダイオキシン(左上図:TCDDと略記)を示すのが普通。これは猛毒で発癌性や催奇形性が強い。トリクロロフェノキシ酢酸(2,4,5-T)という除草剤の製造のさい、副産物として、また、焼却施設から検出される。
 塩素系プラスチックや塩素漂白した紙類を約400℃で燃焼させると、ダイオキシン類の全て(約200種類)が発生し、焼却炉によって発生するダイオキシン類は全体の約80%になるともいわれている。


「確認演習」

  1. 銅の基本的性質について述べなさい。銅の元素記号、原子番号、原子量、融点、沸点、比重、硬度を書き出すこと。
  2. 炎色反応が見られたということは何を意味するか、化学反応式を示しながら説明しなさい。
  3. 銅線は、そのまま炎の中に入れても炎色反応を示さない。その理由を答えなさい。

「参 考」
 ・化学を楽しくする5分間(日本化学会 化学同人)
 ・作って楽しむ理科遊び(宮田光男 裳華房)
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編集:山田暢司