<らくらく化学実験>

  はい、生チーズ! 


「実験テーマ」
牛乳からチーズを作る

「実験概要」
牛乳の成分の保護(親水)コロイドを、大量の酸を加えて塩析させることでチーズを作る。

「学習項目」
@タンパク質 Aコロイド B塩析


「画 像」
左:牛乳を加熱して酸を加える。
中:塩析させてガーゼでこしとる。
右:弾力のある固まりのできあがり



「動 画」
牛乳から生チーズをつくる


「準備物」

牛乳500mL〕 計り 温度計 レモン1/2(または食酢10mL) さらし(布またはガーゼ)

「操作手順」
 
 WEB非公開

「注意事項」

1.  牛乳の加温は、60℃程度とする。それ以上高温にすると一部が変質する。

2.  保存が利かないので、食する場合は注意する。

「解 説」

1.  コロイド溶液の塩析

牛乳500mL〕から50g〕近くの固形分と乳清(ホエー)が得られる。牛乳は、約90%近くが水であり、乳脂肪分のミセルや種々のタンパク質、糖、ミネラル等の様々な物質から成るコロイド溶液である。その中でも、特にこのチーズ作りに関係あるのが、タンパク質のカゼインという成分である。カゼインは、本来水に溶けにくい(疎水性)脂肪を取り囲み、保護コロイドの役割を果たしている。カゼインによってできるこの粒子は、ミセルとも呼ばれるもので、水中で親水性のコロイド粒子として安定して存在する。しかし、加熱したり、大量の酸や電解質を加えることで、粒子は水中での安定を失い、凝析が起こる。これが、塩析という現象であり、実験では、親水コロイドの成分がレモン汁中の酸によって塩析したことになる。

2.  牛乳からチーズ

一般的なチーズ作りでは、この固形物をカビによる発酵やロウでコーティングしたり、薫製にするなど、長期保存ができるような処理を施している。しかし、酸で固形物を得て、焼いて食することも、広い意味でのチーズ作りであり、古くから栄養価の高い食品作りとして世界中で行われてきた方法でもある。その起源は、紀元前4000年頃とも言われ、ホメロスの『オデッセイア』にはその記述があり、日本でも、飛鳥時代以降、「蘇()」や「醍醐(だいご)」いった製品が作られていた。「醍醐味」という言葉もチーズに由来すると言われている。


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編集:山田暢司