○進路学習調査の結果に愕然と・・・するのは本人か?

 スタディーサポート(スタサポ)の結果が返ってきた。スタサポは実に良くできた進学サポートシステムである。担任の本音としては、学校が進路指導としてこのような業者を利用することはあまり好ましいことではないと思ってはいる。要は、本人が進路意識を高め、計画的な取組ができるように教員が支援すれば良いのである。平たく言えば、そこらの本屋に並んでいる、一冊せいぜい千円程度の問題集を片っ端からなぎ倒していけば、たいていの大学どころか、難関大学の合格もさして困難なことではない。しかし、中堅進学校としては、積極的に生徒を引っ張って奮い立たせないと、どうにも立ち上がってくれそうにない、という判断がスタサポのような業界を成り立たせているという見方も出来るのである。また、そういう取組をしている高校が「やる気のある高校」と見なされる傾向もないわけではない。やる気がなかなか出ない、どうも動機づけに乏しい生徒には向いているシステムであるとは言えるのだが、それはそれで問題。学校の取組が甘いからだ、と、お怒りの保護者もおられるようだが、実態を少し冷静に見ていただくことも必要である。

 

<22人/40人>

 この数字が何を示しているが、おわかりだろうか?実は、2組の生徒がある教科について自宅学習時間がまったく無し、0時間0分の生徒の割合なのである。これはホラーではなく、実話である。目の前の高校生の実に半数以上が普段まったく勉強していないのである。何と恐ろしいデータではないか。こんな決定的でとんでもない実態を公開して学校の立場が気にはなるが、そのままスルーされるとすればそれこそ大問題である。もしかしたら、こういう本質的な事は、学年集会、いや全校緊急集会レベルの問題かもしれない。部活が忙しいとか、通学時間の問題とかいろいろ理由はあるのだろう。通学時の電車中、休み時間は熱心に携帯やゲームに熱中しているようではあるが・・・。中学校では一定の学力を身につけ、高校受験を経験し、全生徒の実に97%が進学希望である・において進路指導を受け入れてきているのである。毎日毎日7時限授業を受け、演習をこなし、模擬試験代も払い、中には塾・予備校に通い始めた者もいると聞く。それなのに、何と22人/40人が勉強時間0なのである。

 では、平均的な学習時間はどうなのか?例えば、国語にかける勉強時間は、2組の場合何と8分である。英語や数学は?幼稚園ですら、最近は文字の読み書きや英語の挨拶くらいは取り組んでいるから、このデータは気絶しそうなくらいの実態なのである。これまで、苦労して子育てに心血を注ぎ、高いコストを払い、今やっと高校に通わせている保護者が、もし我が子の実態を知ったなら口から泡を吹いて卒倒することであろう。この学級通信については、保護者の眼に届かないことを願ってはいる。いや、その前に実績を大幅に改善し、向上させれば良いだけの話である。

<悲観は楽観に>

 しかし、昨年度普通科全クラスの様子を観察してきた担任Yとしては、想定内の結果である。もっと言えば、こういう状況なのだから、状況を改善することはたいして難しいことではないと楽観視している。これまでも、もっと悲惨な状況が革命的に改善してきた生徒達をたくさん見てきている。これは、70キロの人が10キロ減量するには相当な苦労が必要だが、体重120キロもある巨漢が10キロダイエットするのは平チャラだという理論に似ている。普通に学習が習慣化されるだけで相当な向上が見られるはずである。中間試験も見えてきたところだし、次回は、目の前にある学校教材に眼を向けて具体的な「改善」を図る試みを考えてみよう。

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